化学の勉強方法
化学を勉強するときに,ただ参考書をなぞるだけでは十分な勉強方法とは言えません.化学分野について何を意識して学習を進めていけば良いかということを説明していきます!これを読んだ後に,私が厳選する参考書を見ていただきたいです!
理論化学
理論化学では,原子やイオンの構造,周期表などの基礎から始まって,酸と塩基・酸化還元・気体・溶液・化学平衡など様々な現象を理論的に学習していきます.理論化学で大切なことは,「各単元が深く関連し合っている」ということです!
酸化還元の応用として電気分解があり,ほぼ全ての反応は化学平衡の知識が必要となります.そのためまずは各単元の内容をしっかりと理解して体に染み込ませ,その後各単元のつながりを意識しながら学習していくことが大切になります.
無機化学
無機化学は無機物質(炭素を含まない物質)の性質について扱う分野です.「非金属元素」「典型金属元素」「遷移元素」について学習し,各元素の性質や反応特性を学んでいきます.この分野はひたすら覚えるのではなく,各元素を1つの図などにしてまとめて頭に入れていくことで入試本番でも瞬間的に思い出すことができるようになります!
また入試問題でよく問われるパターンとして,様々な金属のイオンが溶けている溶液に,様々な操作を加えることでイオンを分離し,各金属を同定する「系統分析」と呼ばれる問題があります.最終的にはこの問題が解けるように日々鍛錬していきましょう!
有機化学
有機化学の中心は常に「炭素」です.有機物の出題パターンとしては,ある有機物に様々な反応を行い,その結果をもとに有機物を特定するという「構造決定」です.
この問題の重要ポイントは,「官能基」です!各官能基の性質を捉えた上で,各問題に合わせた解答を導き出すことが大切になります.まず大切なことは各物質の基本性質を頭に入れることです!
おすすめ参考書
まずは基本的な各分野の知識を頭にインプットする際に役立つ参考書です!
下に紹介する参考書は私が厳選した参考書です!!そのため,あまり良くないと感じている参考書については紹介していません!!これらの参考書を使って,正しく学習を進めることで,必ず理解力を深め点数を上げることができます!
大学受験Doシリーズ鎌田の理論化学の講義
- 題名:大学受験Doシリーズ 鎌田の理論化学の講義 改訂版
- 出版社:旺文社
- 価格(税込):1,430円
- ページ数:328ページ
- 特徴:非常に網羅性の高い参考書
化学の分野においては,大人気の参考書です.基礎的な事項が丁寧に解説されていて,入試対策にも繋げられるようになっています.そのため,受験勉強を始めたいけどなにから始めたらいいかわからないという受験生にはピッタリの1冊です!
「別冊まとめ」もついていて,入試や定期テスト前に重要事項を見直す用として巻末に付属されています.これに自分でさらに書き込みを入れることで,自分だけのまとめノートを作ることができます!
大学受験Doシリーズ福間の無機化学の講義
- 題名:大学受験Doシリーズ 福間の無機化学の講義 四訂版
- 出版社:旺文社
- 価格(税込):1,430円
- ページ数:224ページ
- 特徴:無機化学初心者にも使いこなしやすい1冊
この本の中では,無機化学に関する化学反応や沈殿生成などについて詳細な理論が解説されています.無機化学の暗記で大切な「語呂合わせ」も覚えやすく無機化学の学習が進むこと間違いなしです!また難関大で出題されるような内容についても解説されており,解説の深さがちょうどいい参考書です!
大学受験Doシリーズ鎌田の有機化学の講義
- 題名:大学受験Doシリーズ 鎌田の有機化学の講義 四訂版
- 出版社:旺文社
- 価格(税込):1,430円
- ページ数:320ページ
- 特徴:基礎から入試対策まで幅広いレベルに対応
有機化学を丸暗記しなければならないと思っている受験生はいませんか?この参考書を読めば,覚えるべきところも理論を理解してから暗記するという習慣がつくと思います.受験勉強において,この習慣が非常に大切です.また,難関大対策として何をしたらいいかわからないという受験生にもおすすめの一冊です.
化学の新研究
- 題名:理系大学受験 化学の新研究 改訂版
- 出版社:三省堂
- 価格(税込):2,860円
- ページ数:832ページ
- 特徴:化学を極めたい人向けの辞書
基礎から高校レベルを超える内容までが収録されている参考書です.化学の辞書と思って,練習問題や入試問題を解く上でわからないことが出てきたら参考にするという使い方がいいと思います.
ただし,情報量が多くこの参考書を全て学習するというのはおすすめしません.というかしてはいけません.時間が足りません…笑
できるだけ多くの知識を習得したいという方にはぜひ持っておいてもいいかもしれません!
演習問題や入試問題を解きながらわからないことがあれば,その分野を見て理解を深めるという使い方を私はしていました!
原点からの化学シリーズ
- 題名:原点からの化学(駿台受験シリーズ)
- 出版社:駿台文庫
- 特徴:化学の本質を掴むことのできるシリーズ
原点からの化学シリーズは化学の本質を掴むことのできる盤石のシリーズです.この本に出会って,私は化学を楽しむことができるようになりました.
「化学の理論」では,電子軌道や平衡移動の仕組み(ル・シャトリエの原理)など教科書には詳しく書かれていませんが,高校化学の理解を深めるには必須の知識が多く収録されています.また「無機」については,原理原則を踏まえた上での解説となっています.
化学の本質を理解した上で,受験問題を解きたいという方や復習してさらにレベルアップしたいという方にはぜひおすすめするシリーズです.
私のおすすめの順番として,「理論」→「無機」→「有機」という順番がいいと思います!
おすすめ問題集
次に紹介するのは,アウトプットに最適な問題集です.これもレベル別になっているので,自分のレベルに合う問題集を使って実力を上げていきましょう!
化学基礎問題精講
- 化学基礎問題精講 四訂版
- 出版社:旺文社
- 価格(税込):1,210円
- ページ数:336ページ
- 特徴:良問が厳選されている上に,丁寧な解説が魅力
化学基礎問題精講は,初学者におすすめの問題集です.また非常に丁寧な解説が評判で,「精講」というトピックがさらにわかりやすくなっています.ただ,この問題集だけでは力不足になりがちなので,この本をクリアした方は次に紹介する重要問題集などに進みましょう!
化学重要問題集
- 題名:2021実践 化学重要問題集 化学基礎・化学
- 出版社:数研出版
- 価格(税込):1,001円
- ページ数:328ページ
- 特徴:網羅性の高い問題集!最終仕上げにも最適!
化学を一貫して学習できる実践的な問題集で,多くの受験生が持っている定番の1冊です.問題数は200問以上あり,かなりヘビーですが,入試対策の問題集としては最適です.ただ,難易度の高い問題も多く収録されているため,化学が苦手な人が使いこなすのは大変だと思います.
そのため,化学が苦手な人は「化学基礎問題精講」からスタートしてもいいかもしれません.
網羅性が高いため,基礎を固めた後はこの本を何度も繰り返し解き直すことで,典型的な入試問題は必ず解けるようになります!
化学の新演習
- 題名:理系大学受験 化学の新演習
- 出版社:三省堂
- 価格(税込):1,540円
- ページ数:194ページ
- 特徴:最高難易度の問題集・トップレベルの大学を目指す理系学生のための問題集
先ほど紹介した「化学の新研究」に対応する問題集です.レベルの高い問題が331題収録されています.化学の新研究と同様に,非常に難易度の高い問題となっているため,全ての問題を解く必要はありません.
この問題集には★・★★・★★★の3つに分かれており,★★の問題まで解くだけでも非常にレベルアップすることができます.自分で使い方を工夫できる方で余力のある方に良いと思います.
入試詳解25年 化学2019〜1995
- 題名:入試詳解25年 化学2019〜1995
- 出版社:駿台文庫
- 価格(税込):2,530円
- 特徴:化学の本質を掴むことのできるシリーズ
- 対象者:
25年の京大の過去問について,駿台の詳細な解説がまとめられています.私が受験生時代には赤本しかなかったですが,あればこの青本を使いたかったと思えるような1冊です!
京大や東大の入試問題はただ解いて終えるのではなく,そこから様々な知識を習得することができます.
駿台の解説は詳細ですので,ぜひこの本を使って過去問を解き倒してください!
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