- めっきをする理由
- めっきの種類
を特にポイントとしています.昨日の自分より少しでもレベルアップしていきましょう!
「めっき」ってなに?
今回はめっきについて徹底解説していきます.めっきとか合金とかごちゃごちゃになる…という方はこの記事を読んで頭の中をスッキリさせていきましょう!
受験で出てくるめっきについては,「\(\rm{Fe}\)の腐食を防ぐために\(\rm{Fe}\)の上に塗るもの」と覚えておきましょう.その方法によって,トタンとブリキの\(2\)種類があります.
トタンとブリキの解説に行く前に,めっきしなければ\(\rm{Fe}\)がどうなってしまうのか?をみておきましょう.
\(\rm{Fe}\)の腐食
\(\rm{Fe}\)を水\(\rm{H_2O}\)が存在する状態で放置するとどのような反応が起こるでしょうか?
\(\rm{Fe}\)はすぐに錆びて表面がさびで覆われます.反応式で表すと以下のようになります.
\(\rm{Fe\ +\ \large \frac{3}{4} \small O_2\ +\ \large \frac{1}{2} \small H_2O\ →\ \large \frac{1}{2} \small Fe_2O_3 \cdot H_2O}\)
そのため,めっきとはこの反応を起こさせないようにするための操作というわけです.
めっき
\(\rm{Fe}\)の腐食を防ぐために行う操作がめっきでした.\(\rm{Fe}\)の腐食を防ぐために\(\rm{Fe}\)の上に覆うものによって\(2\)種類あります.
ブリキ
\(\rm{Fe}\)層を\(\rm{Sn}\)層で覆ったブリキを解説していきます.
腐食とは酸化反応や還元反応によって起こるものです.つまり金属がイオンになって生じます.そのため,イオン化傾向を使いこなすことが重要になるというわけです.
ブリキの表面に空気中の水分\(\rm{H_2O}\)が付着したとします.すると,ブリキの表面に傷がついていない状況では,\(\rm{Sn}\)層に水分が付着します.つまり,イオン化されるのは表面の\(\rm{Sn}\)になります.そのため,先ほど示した\(\rm{Fe}\)の酸化反応は起こりません.
しかしながら,表面の\(\rm{Sn}\)層に傷がついたとします.すると,\(\rm{Sn}\)と\(\rm{Fe}\)の両方が空気に触れることになります.そのため\(\rm{Sn}\)と\(\rm{Fe}\)のどちらかがイオンになります.これはイオン化傾向を考えると一発でわかります.
イオン化傾向\(\rm{:Fe > Sn}\)
イオン化傾向が大きい金属ほどイオンになりたい!という意味でしたね!つまり,\(\rm{Fe}\)の方がイオンになりやすくなり,\(\rm{Fe}\)が腐食されてしまいます.
トタン
次は,\(\rm{Fe}\)層を\(\rm{Zn}\)層で覆ったトタンを解説していきます.
今回も空気中の水分\(\rm{H_2O}\)が付着したとします.トタンの表面に傷がついていない状況では,\(\rm{Zn}\)層に水分が付着します.つまり,イオン化されるのは表面の\(\rm{Zn}\)になります.
しかしながら,表面の\(\rm{Zn}\)層に傷がついたとします.このとき,\(\rm{Zn}\)と\(\rm{Fe}\)のどちらがイオンになりやすいでしょうか?
イオン化傾向\(\rm{:Zn > Fe}\)
イオン化傾向を考えると,\(\rm{Zn}\)がイオンになって水中に溶け込みやすいことがわかります.つまり,表面に\(\rm{Zn}\)めっきが残っている間は,\(\rm{Zn}\)が溶けてくれるため,\(\rm{Fe}\)を守ってくれるというわけです.
めっきはこうして覚える!
2つのめっきの原理は理解できたと思うので,最後に語呂合わせを紹介しておきます.
「ブスはあと」
ブ(ブリキ)ス(スズ\(\rm{:Sn}\))はあ(亜鉛\(\rm{:Zn}\))と(トタン)
最後に特徴をまとめておきましょう.
上の表を見ると,傷つくまではブリキ,傷ついてからはトタンの方が良いことがわかります.装飾品は雨などにあたることがないため,傷つくことはほとんどありません.そのため,ブリキは装飾品に使われます.一方で,屋根などは雨が頻繁にあたります.そのため,屋根などにはトタンが使われます.
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