これらの疑問をしっかりと解決していきます.
本記事では,原子量の意味や分子量と式量の違いを理解し,物質量の基礎的な内容を完全にマスターできます!
原子量とは
原子量を理解する前に,絶対質量と相対質量について理解していきましょう!
ここを疎かにしている人は多いですが,非常に大切なところです!
一緒に理解していきましょう!
絶対質量
絶対質量とは,原子1個の実際の質量のことです.
原子1個の質量は1023g程度という,非常に小さな値となります.
このような小さな値を扱うことは非常に大変です.
実際に毎回1023と書くのはめんどくさいですよね.
そのために作られたのが,以下で紹介する相対質量というものです.
相対質量
相対質量とは,実際の原子の重さを比で表したものです.
もっと詳しくみていきましょう.
炭素原子の1つであるC原子1個の質量を12とし,これを基準として原子の重さを決めていったのです.
ここでの注意点としては,相対質量は各原子の重さの比であるため,単位がないということです.
ここは必ずおさえておいてくださいね!
しかしながら,各分子には同位体というものが存在します.
同位体と聞くだけで,やめてしまいそうになる人もいるかもしれませんが,ちょっと待ってください!!
今は,同じ原子で,質量が少し違うものというふうに覚えておいてください.
同位体については,また詳しく解説しますね!
具体例で考えてみましょう.
\(\rm{A1}:\rm{A2}\)の存在比が\(7:3\)なので,
\(\rm{A}\)の原子量\( = 12 × 0.7 + 13 × 0.3 = 12.3\)
となります.
意外に簡単ですね!
原子量は問題に与えられているので,覚える必要はありませんよ!
分子量とは
先ほどまでは原子について考えてきました.
しかし一般的に扱う物質は分子であるため,分子の質量を表す必要があります.
そのため原子量を用いて,分子の質量=分子量を計算することができます.
ここでも実際に例で考えてみましょう!
CとOの原子量が分かっていれば,CO2の分子量もすぐに求められちゃいます!
CO2の分子量=12+16×2=44
となります.
CO2はよく出てくる物質なので,分子量もこの際覚えちゃいましょう!
このようなちょっとした暗記が得点アップにつながりますよ!
式量とは
続いては,式量についてです.
これは少しイメージしにくいかもしれませんが,分子量などと計算方法は同じです.
ただ,扱う物質がNaClなどのイオンからなる物質や,銅Cuなどの金属物質なため,分子が存在しません.
そのため,分子量ということができないのです.
そこで言葉を変えて,式量という言葉を用いて表しています.
NaClの式量=23+35.5=58.5
となります.
言葉の違いをおさえておきましょう!
物質量をマスターしよう!
さて,いよいよ本題の物質量です!
お待たせしました!
今まで,物質を質量で表す方法を勉強してきましたが,一般的には個数で考えることが多いです.
ただ,1gの原子には,1023個という莫大な原子が含まれています.
これでは数えにくいですよね.
そこで,新しい単位を作ることにしました.
それがみなさんもよく知っている物質量でmol(モル)という単位です.
世の中にはたくさんの物質があるため,このmolにも基準となる物質が必要ですよね.
どの物質にしましょうか?
そうです!!
原子量を決めたときに基準にした物質がありましたよね!?
炭素です!!!
この炭素12gに含まれる原子の数を1molということにしたのです.
なぜ12gかというと,原子量を決めるときに炭素の原子量を12としましたね.
これに合わせるとmolを1とできるからです.
では,最後にアボガドロ定数(記号:NA)を説明しておきましょう!
アボガドロ定数とは,1molあたりの粒子の数を表しています.
つまり,NA=6.0 ×1023 /molとは1molあたりに6.0 ×1023個の粒子があるということです!
「個」という単位を書くことはできないので,書いていないだけです!
慣れるまでは補って考えてみましょう!
それでは,次回は実際に物質量の計算方法についてご説明しますね!
次回も頑張っていきましょう!!
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